kai8787の日記

編み物と散歩と読書とダイエット

作家・中島らもさんと

過去、数年間毎日夜になるとお酒を飲んでいたことがある。ひどく落ち込んでいて、つい頼ってしまっていた。お酒というのは毎日飲んでいると、もうあまり酔わないというか、酔っている感覚が鈍くなって、ウィスキーをストレートでぐいぐいいくようになる。

あるとき、思い立って毎日飲むのを止めた。もういいや、と思ったのだ。本来はあまりアルコールに強くないし、冷めるときに節々が痛くなったりする。



アルコールといえば、私の好きな作家に中島らもさんという人がいる。朝日新聞に連載してた『明るい悩み相談室』、アルコール依存症の体験を元にした『今夜すべてのバーで』、直木賞候補になった『ガタラの豚』、その他エッセイ多数、脚本に落語……本当に楽しませてもらった。

らもさんは、躁鬱病でもあって、薬の副作用でふらふらしたり目が見えにくくなったりしていた。それでも、らもさんはそれもやっぱりネタにしていた。

だから、らもさんが飲んだ帰り道、階段を踏み外して亡くなってしまったというニュースを聞いたとき、物凄くあり得そうだけど、でもきっとらもさんの冗談だと思った。

「死んだらどうなるかと思てぇ、やってみてん」と照れ笑いを浮かべながら、復活トークライブでもやるんじゃないかと本気で思っていた。亡くなってから、もう、今年の7月で13年になるんだなぁ。

らもさんはいわゆる違法ドラッグなんかを自分で試してみて、その効果や弊害を本に書いたりしていた(例えば『アマニタ・パンセリナ』)。その流れで捕まってしまったこともある(その顛末は『牢屋でやせるダイエット』に詳しい)。

一度、新宿のトークライブに行ったときに、楽屋に引き上げるらもさんとすれ違ったので、「マリ○ナって鬱に効くんですか?」って聞いたら、いつものゆるゆるな感じで「効くよ~」と言っていた。今となっては、もう笑い話の懐かしい思い出だ。


ガダラの豚 I (集英社文庫)

ガダラの豚 I (集英社文庫)

ガダラの豚 II (集英社文庫)

ガダラの豚 II (集英社文庫)

アマニタ・パンセリナ (集英社文庫)

アマニタ・パンセリナ (集英社文庫)

牢屋でやせるダイエット

牢屋でやせるダイエット

牢屋でやせるダイエット (青春文庫)

牢屋でやせるダイエット (青春文庫)


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