独りを感じて
今日は昨日よりもっと風が強くて、玄関を出た時もう出かけるのを止めようかと思ったくらいだった。それでも図書館に行きたかったので、がんばって歩きだした。
あんまりすごい風なので、図書館の帰りにファミレスに逃げ込んだのだが、そこで珍しい体験をした。珈琲を飲みながら寛いでいると、隣の席に1人で座っていた女性(60代くらいか)が「その服暖かそうね」と話しかけてきたのだ。
それをきっかけにして彼女は「この近くで服を売ってるところはないかしら」から始まり色んな質問をしてくる。「その服はどこで買ったの?」「あなた家族は?」「結婚してるの?」「歳はいくつ?」とまで聞いてくるので、何だか嫌な気分になってきてしまった。しばらく適当に話をした後、お先にと帰ることにした。
帰り道を歩きながら考えた。不思議なのは駅まで歩いて15分くらいのファミレスに歩いてやって来たという彼女が、そもそも「どこで服が売っているか」と聞いてきたことだった。知らないとは思えなかった。だとしたら話すきっかけが欲しかったのだろう。
そう言えば、最初からチラチラこちらを見ていたなぁ。もしかして、いつもファミレスで話す人を探しているのかなぁ。などと思い、何だか切ない気分になった。考え過ぎかもしれないけれど。