kai8787の日記

編み物と散歩と読書とダイエット

時・死・愛との会話

大切な誰かを喪ったとき、時間が止まり、死を否定し、愛を見失う。弔うという行為は人がその状態から回復するための祈りだ。

ウィル・スミス主演『素晴らしきかな、人生』では、主人公の喪失感の深さが丹念に描かれていく。いつまでも悲しみから抜け出せず茫然自失な2年が過ぎた頃、会社の経営に行き詰まった同僚たちはあるユニークな解決案を思い立つ。

ウィル・スミスのシリアスな演技と、ラストに近づくにつれミステリアスになる展開に惹かれた。時・愛・死との会話にもはっとさせられる。

人が生きるという時間の流れのなかで、深い愛情を感じる瞬間が数度ある。それは苦難の連続のなかで、ふと訪れるギフトなのだ。私は寿命というものを神様が「もういいよ」と肩を叩いてくれる印だと考えるようになった。死もまたギフトなのだと思う。だから、自ら死ぬことをたぶん選ばないだろう。自信はないけれど、なんとなくそう感じる。

まぁだけど、私は苦難に対してすごく痛がりなので、いつもすれすれなところまで行ってしまう。同じくらいの問題を抱えていても、ストレスに強いというか弾力のある生き方ができる人が身近にいて、とても尊敬している。私もそんなふうに生きられたらな、と思っているけれど、このしょーもなく弱い自分を受け入れて何とかかんとかやっていくしかないのかもしれない。私は私でしかないし、もしもあるとしたら、私の良い面も、しょーもないところから出来あがっているのだろうから。



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