kai8787の日記

編み物と散歩と読書とダイエット

花の名まえ

パステルカラーのお花のシュシュができました。花びらの色を微妙に変えて、ニュアンスを出しています。刺繍糸やレース糸を使いました。リングゴムに編みつけたレースの萌黄色も気に入っています。

ところで、この花には名前がありません。なので、勝手につけちゃうことにしました。ポリフォニー。ちょっと可愛らしくて多層的で良いでしょう?

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調べると、ポリフォニーというのは、二つ以上の異なるメロディが流れるという音楽用語とのこと。文学的には、複数の登場人物の言葉で構成されるドストエフスキーの小説を、モノローグ小説と対比して、ポリフォニー文学の典型としているそうです。多声楽とも訳される言葉。ふむふむ。興味深いですね。

ドストエフスキーかぁ。『罪と罰』は読んだけど、『カラマーゾフの兄弟』は厚すぎるのにびびって、まだ読んでなかったっけ。今度、挑戦してみようかな。


編むのに参考にした本です。



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幸せの贈り物

かきつばたの花巾着ができました。色を変えながら編んでいきました。開け口と持ち手が花模様になっていて、ちょっと苦労しましたが、気に入っています。


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かきつばたの花言葉は、≪幸運は必ず来る≫、≪幸せはあなたのもの≫、≪贈り物≫です。

さて、花言葉を使った物語を書きました。良かったら、読んでください。


僕が19歳のときに亡くなった父が口癖のように言っていた言葉がある。
「いいか。どんなに辛いことが何度も押し寄せてきて、つぶれそうになっても、『幸運は必ず来る』って思えよ。そうすれば、どんな苦難も必ず乗り越えられるからな」

父の人生は決して楽ではなかった。祖父は幼いときに他界していて、祖母が小さな金物屋を営みながら細々と暮らしていた。けれども時代の波で商店街が廃れていくのとともに廃業に追い込まれてしまった。祖母はもともと身体が弱かったので、父は中学を卒業してすぐに働き始めた。
本当は新聞配達をしながら定時制高校に通いたかったが、3つ違いの弟を進学させてやりたかったので、昼と夜に肉体労働をかけもちでやった。弟は高校を卒業すると「大学へは自分の力で行くよ」と笑った。

その叔父は父の葬式のとき、棺に手をかけ、肩を落として泣いていた。しばらくして僕の傍らに来て、「困ったことがあったら、ぐずぐずせんと俺のところに来いよ」と励ましてくれた。今では、小さい印刷会社の社長をしている。

叔父の高校の卒業式が終わってまもなく、父は工事現場で事故にあい、左足の膝から下の切断を余儀なくされた。父は義足をつけて懸命にリハビリをした。そのとき知り合ったのが作業療法士をしていた母だった。二人は、父がだんだんと歩けるようになるごとに、少しずつ愛を育んでいった。

父のプロポーズの言葉は、
「君を幸せにできるかはわからない。だけど、君と一緒にいれば僕はどんな苦労があったって幸せになれる」
だった。
母は微笑んで
「幸せはあなたのものなの?あなたが幸せなら私だって幸せになれるわ」
と応えた。

煙になって天に上っていく父を見上げながら、母がつぶやいた。
「お父さんがくれた最高の贈り物はおまえだよ」



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【編み物エッセイ】友情の始まり


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椿の花巾着できました。花のモチーフを作ってつなげて作ります。花びらにちょっとした工夫があって立体的に見えます。


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赤い椿の花言葉は、「謙虚な美徳」「気取らない魅力」「見栄を張らない」「慎み深い」「高潔な理性」

強い匂いを放たないということで、こういう印象があるのだそうです。散るときにも何だかひっそりと落ちていきますね。


さて、花言葉を使った散文です。タイトルは「友情の始まり」

《どこにでもある街のどこにでもあるパン屋には気取らない魅力があって、見栄を張らず普段着で出入りできる。
ある時ある街でふと入ったパン屋で、私は得難い友人と知り合うことになった。彼は高潔な理性の持ち主でありながら慎み深い人柄で、謙虚な美徳を持つ紳士である。
だから、パン屋で私が支払い金が不足して往生しているときに、知り合いかのようにふるまってくれたのだ。私は礼を言い、自分が売れない脚本家であることを告げた。すると彼は「お時間があれば、ぜひお芝居の話を聞かせてください」と言い、近くのカフェーに誘ったのだ。
実は彼は役者志望であったが、家督を継ぐため断念せざるを得なかったという。私たちは時を忘れて語り合い、3日後に「椿姫」を一緒に観に行く約束をして別れたのだった。》

何となく19世紀のパリが舞台みたいな文章になりました。今日、散歩しながらこの続きはどう展開するかなぁと考えてみたのですが、椿姫を演じた女優がヒロインになって友情か恋かというお話に発展しそうです。あくまで私のただの空想なのですが。

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【編み物エッセイ】 移ろう気持ち~告白

紫陽花の花巾着を編みました。紫陽花は季節外れですが、手もとにあったキットで作りました。緑が抹茶のように渋くて気に入っています。

紫陽花の花言葉は有名な「移り気」ですが、青い紫陽花だと「冷淡、無情、高慢、辛抱強い愛情、あなたは美しいが冷淡だ」だとか。

こんなん知ったら人にあげられへんわ~(何故か関西弁)。

ん?だけど「辛抱強い愛情」は親の愛を感じますね。別の考え方だと、これが過ぎるとストーカーになっちゃいます。わぉ!

知り合いで「紫陽花だけは綺麗だと思わない」と言っていた人がいるけれど、この花言葉知っていたのかな。いやいや彼は花言葉なんてタイプじゃないか。

ここに連なっている花言葉、何かもう身も蓋もないけれど、それは紫陽花のせいじゃなくて、捨てられるのが嫌な人間の性(さが)。花の色が変わるのを見て、心変りに結びつけるなんて、やっぱり人は人を求めているんだなぁ。

さて、今回何となく思いついたので、この花言葉を使って散文を書いてみようと思います。タイトルは『告白』です。

《あなたは美しいが冷淡だ。私と話すときの高慢な態度にも我慢できない。しかし、何たる無情だろうか。私はあなたに恋してしまった。あなたの冷淡に辛抱強い愛情で応えよう。それが私のあなたに対する誠実だから。》

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編み物その5 ネックウォーマー

余り糸でネックウォーマーを編みました。以前Eテレの「素敵にハンドメイド」で編み物作家・広瀬光治さんが紹介していたものを少し変えてみました。

こういう単純作業でいい編み物をしていると、自然と気持ちがゆったりしてきます。どういうわけか最近一つのことに集中できないでいるので、落ち着くように緑茶を飲んでいます。

静かな雪の日。森のなかにいる気分になるように、クラシックなど聴いてみよう。

ほら、遠くでうさぎが耳を傾けているよ。


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NHK すてきにハンドメイド 2015年 12 月号 [雑誌]

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編み物 その3

お友だちの誕生日プレゼントのために、ベストを編みました。

 

手作りのプレゼントって嫌われがちですが、これは本から友だちに選んでもらい、色の指定もしてもらいました。体調の様子をみながら一ヶ月かかりましたが、ようやく完成です。

 

誕生日に間に合って良かった。喜んでくれるといいな。

 


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この本のNo.4のベストです。他にも、自分のために編みたいものが2つくらい載っています。 

秋冬のかぎ針あみ vol.8 (Let’s Knit series)

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