kai8787の日記

編み物と散歩と読書とダイエット

夜に 降ってきた散文


私は君の言葉を捉えようとするのだけれど、君は背中を丸めて黙り込んでいる。どこに行ってしまったのか、君の言葉は。ひっそりと奥底にしまい込まれてしまったのだろうか。

 

蝶の死骸に私はおののくーー君の言葉が永遠に失われてしまったのかと。けれど一方で安堵しているのだ。そう私はいつしか、君の言葉を恐れるようになった。何を考えているのかわからぬ恐怖。ひと言でも発せられたら、射ぬかれるのではないか。そんな思いを抱くようになった。

 

死んだ蝶は君への愛だったのかもしれない。

 こぼれていく私の一片の欲情が色褪せる。



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